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ミニシアター系からメジャー系まで、思いつくまま気の向くまま。
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視聴日 2009年1月17日


新年1本目の作品は、時代劇です…。
しっとりとして美しい、巨匠“市川崑”監督の世界をたっぷりと堪能してきました。


基本的に…
一寸前に撮られた作品なので、役者さん達が本当に皆若いです。
既に鬼籍の人も何人かおられましたね…。

でも…
そんな、今は亡き名優達(個人的には達者なフランキー堺が見れたのが嬉しかったです…)の在りし日の姿をスクリーンで見られたのは非常に幸せでした。

ただ…
主演の中井貴一の演技に、若さ故の“振れ幅”が多く、一寸不安定だったのが、少し微妙でしたね。


物語は…
概ね民話的で『夕鶴』や『雪女』を彷彿とさせます。

ある武士の屋敷に、記憶を失った女がフラリとやって来て、何だかんだの末に屋敷に居着いてしまう。

まめまめしく働く女は、やがて武士に気に入られ、結果的にその家の嫁になる。

暫くは、幸せな時が続き、女は武士との間に子を設けるのだが、ふとしたきっかけから、屋敷に来た時と同じく、唐突に姿を消してしまう。

武士は、愛する妻を必死で探すのだが…と言うのが、この作品の大雑把な筋立てですね。


見てわかる通り…
この物語は構造的に、例示した2つの民話に類似した筋立てを持っています。

まあ…
女が男の処に来る因果を鑑賞者に説明していない所が民話と異なりますが、概ね同一の構造である…と言い切っても差し支え無いでしょう。

ベースが民話であるだけに、予定調和的な余韻を楽しむタイプの作品と言え、見ていると意外な展開に…と言う事は殆ど無いのが特徴です。

そういう意味で、この作品は、市川監督の作風と相性が良い素材である…と言えるのかもしれません。


ただ…
私には、物語の展開が少々早いように感じられ、その為に幾つかのシーンにやや唐突な印象を受けました。

しかし、多分…
監督は彼の美意識を具現化する事に夢中で、そんな些事を全く気にしていないと思いますが(笑)


まあ…
しっとりとして、やがてしんみり…と言う一寸、大人の雰囲気が好きな人にはオススメかもしれません。

私は…
ラストの中井貴一の台詞(字幕だけど…)が意外と気に入っています。


評価(☆5MAX)
ストーリー☆☆☆
しっとり感☆☆☆☆☆
ぼんやりと映画を見ていて、画面に妖怪が映り込んだと思ってギョッとしたが、よくみたら岸田今日子だったのでホッとした…度☆☆☆☆☆
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