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視聴日 2008年12月9日


タイトルや事前に仕入れた情報から漂ってくる“乱歩臭”に誘われ、フラフラと見に行ったわけですが…
つくづく私向きの作品でしたね。

地味で…
ジメジメしていて…
その上、自己主張が弱い(笑)

“力強いインパクト”ではなく、“まとわりつくような粘っこい余韻”で勝負しており、“ホラー”と呼ぶよりも“怪談”と呼んだ方がしっくりくる所も何だか私好みでした。


物語は…
“三流作家の駄目人間(笑)真木栗先生のズッコケ覗きストーリー”(どんなジャンルだよ…)という風なコミカル路線で開始されますが、序盤のそんなコメディ色は、ストーリーが進むに従い徐々に崩れ去ってゆきます。

はじめは“軽い歪み”程度に過ぎなかったその綻びは、みるみるうちに作品世界の外縁を侵食し、あたかも炎の舌が一枚の紙片を呑み尽くしてしまうかのように、この物語の性質を一変させてしまいました!

かくして…
この作品は“冴えないコメディ”から“幽玄なる怪異譚”へと変貌を遂げてしまうのです…。

血の一滴も…
“暴走する怨霊”や“凶悪な怪物”も出て来ませんが、この作品は“怖い映画”として成立していますね。

それは…
この映画の持つ、怖さの方向性が“スプラッタ的な直接的恐怖”にあるのではなく“夢と現の境界が不意に曖昧になってしまうような、漠然たる不安感を煽る間接的恐怖”にある事に由来しているように思います。

こういうタイプの作品だったからこそ、血飛沫が苦手な私と極めて相性が良かったのでしょうね。


この映画は…
例えるなら、白日夢のように捉え所の無い物語ではありますが、ハマる人にはハマる作品だと思います。

そして…
私は、見事にこの世界にハマってしまい、作品を堪能する事ができたので、大変満足でしたね(笑)


評価(☆5MAX)
ストーリー☆☆☆☆
いぶし銀度☆☆☆☆☆
西島秀俊やよし!駄目な作家先生が、心身ともに崩れてゆく様を実に上手く演じている…彼の演技はいつもとらえどころが無い“海月”のようなモノなのに毎回、私はその触手に絡めとられてしまうなあ…度☆☆☆☆☆
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