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ミニシアター系からメジャー系まで、思いつくまま気の向くまま。
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視聴日 2008年12月13日


基本的に重たいのは、私の体重だけで間に合っていますから、最初この作品を見るつもりは無かったのですが…阿部ちゃんの魅力に負けちゃいましたね(そればっかり…)。
はい、今回も見に行ってきました(笑)


物語は…
級友からのイジメが原因で自殺未遂者を出した学級に、代打教員として赴任してきた吃音の大男(これが阿部ちゃんですね…)が、着任早々行った事は、今はもう転校してしまった自殺未遂者の机を教室に戻し、今はもうソコにいない筈の彼に対して声をかける事だった…という極めてヘビーな出だしで幕を開けます。

その代打教師が投じた一石は、当然の事ながらクラスに大きな波紋を呼び、彼等は再び過去の“元級友に対するイジメ事件”に対して向き合わざるを得なくなる…というのが、この作品の概ねの筋立てですね…。


まあ…
構造だけを単純に取り出してみれば、この作品は“西部劇”に似ています。
“ならず者の支配”などの問題が起きている村(=イジメによる自殺未遂者を出したクラス…)にガンマン(=吃音の代打教師…)が訪れ、ドンパチの末に彼は村の問題を解決し、最後に再び何処へかと去ってゆく…。
まさに西部劇の流れです。

ただ…
この作品が“西部劇”と決定的に異なるのは、村の問題の解決が、ガンマンの大活躍によって為されるのではなく、村人達が苦しみ悩んだ結果として、はじめて解決するという点に尽きるでしょう。

では…
肝心のガンマンは、何をしているのか?と言えば、コレがまた見事なくらい能動的な活動を行いません(笑)
彼がする事と言えば、微妙な距離を保って村人の傍らに立ち、彼等を見守る事だけなのです。
まさに“スタンド・バイ・ミー”な訳ですね…。

しかし…
彼のその傍観こそが、後々村人達が立ち上がるきっかけに繋がってゆくので、ガンマンはこの物語を展開させるキーマンたる資格を喪失しません。


それだけに…
この作品においては“距離感”というものが、最大のキーワードだったように私には思えました…。

その事は…
映像的に“距離感”を重視したと思われる場面が多々盛り込まれていることからも何となく推察する事が出来ます。
阿部寛が演じる“吃音で図体が馬鹿デカイもっさりした臨時教師”は、先刻述べた通り華々しい活躍こそしませんでしたが、ある時は“何も出来ない冴えない傍観者”の如くに遠くから…。
そしてまたある時には“静かなる熱血漢”の如く、生徒の懐深くもぐり込んで、彼等と接していました。

時には冷淡に…そして時には温かく…しかし、それでいて彼は確実に生徒達の心を揺さぶる事に成功していましたね…。


イジメ問題を主題にした作品だけに、湿っぽく定型的な物語だったり、取って付けたようなハートウォーミングなラストだったら嫌だなあ…と思っていたのですが、なかなか淡々とした良い幕引きも含めて、私好みの作品でした。

所謂…
“愉快な”作品ではありませんでしたが、深さがあって、結構好きです。


評価(☆5MAX)
ストーリー☆☆☆☆
距離感の妙☆☆☆☆☆
あんな図体のデカイ役者は大成しないと思っていたのに、最近の阿部ちゃんは加速的に良くなってゆく!何故ゆえ、そんなに生き急ぐんだ阿部ちゃん…度☆☆☆☆☆
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