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視聴日 2009年4月31日


渋い…
まさに、いぶし銀!
この作品は、正しく男の映画でしたね…。

クリント・イーストウッド最後の主演作と噂される本作は、大変味わい深い名作に仕上がっていました。

古き良き…
“ヤンキーの頑固爺”をイーストウッドが滅茶苦茶カッコ良く演じています。
老いぼれた所を含めて、スクリーンでの彼の在り方は素晴らしかったですね。


物語は…
妻に先立たれ、家族に煙たがられている傍迷惑な“ヤンキーの頑固爺”ウォルト・コワルスキーが…
近所に越してきた異民族の家族(特にそこの姉弟…)との交流をきっかけに…
かつての誇りを取り戻し、その晩年を全うするという構成になっています。

老いぼれたウォルトと古いアメ車“グラントリノ”を重ね合わせている点と…
ウォルトと交流する異民族が、ベトナム戦争時にアメリカに加担した為、祖国を追われる羽目となった“モン族”であると言う点が、キモと言えばキモですね。


しかし…
存命の俳優さんで、こういう役柄を主演で演じる事が出来るのは、このクリント・イーストウッドぐらいではないでしょうか?(脇役ならいるかもしれませんが…)
まったく、良い老け方をされたものだと思います。

彼の演じる…
ウォルト・コワルスキーという偏屈な爺さんの人格、行動、彼の引き起こした事件、そしてその事件に対する解決法…等は、その時々での最善であったかどうかは甚だ疑問です。

むしろ…
客観的に見るなら、穴だらけで短絡的な行動や作戦とさえ言えるかもしれませんし、その軽率な動きが被害を拡大した感も否めません…。

しかし…
ウォルトという人は、何か事が起きた際に、誰か他の人間に頼るのでは無く、その時に彼が持ちうるカードの中で、彼が最強と信じる札を使って解決を図る人物であるという事は、劇中で何度となく示されていました。

そして…
それは、彼の経験から生み出された方法論であり、揺らぐ事の無い、ウォルトの信念でした。
その為、私は彼の取る手段の荒っぽさに若干、眉をひそめつつも、その行動のひとつひとつに納得する事ができたのです。

だからこそ…
結果的に、彼が引き起こしてしまった悲劇に対する彼の苦悩にも素直に共感する事が出来ましたし…
クライマックスにおける彼の行動も、十分理解する事が出来ました。


基本的に…
この作品は骨っぽく、男臭い映画ですから好き嫌いはあると思いますが、私は大好きです。

ウォルト・コワルスキーの性格を…
“一本芯の通った男気”と見るか、“頑迷”と見るか…で評価が異なるかもしれません。


評価(☆5MAX)
ストーリー☆☆☆☆
男の美学 ☆☆☆☆☆
クライマックスの決戦の前に、ウォルトが風呂に入り、床屋に行き、一張羅を仕立て直して身支度を整えてから出発する所が素晴らしくイイ…これこそ男のダンディズムってヤツだぜ…度☆☆☆☆☆
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