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ミニシアター系からメジャー系まで、思いつくまま気の向くまま。
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視聴日 2009年2月10日


『英雄の最期というものは、必ず悲劇的でなければならない!』
…と言う訳では無いでしょうが、我々は彼らの最期を悲劇という形で締めくくりたいと願う傾向があるように思います。

偶像が汚れてしまう前に、壮烈なる死で英雄の人生を浄化してしまいたい…。
数多の神話や英雄物語の悲劇的結末を“そんな願望の成就”と考えるならば、この“思いつき”もあながち的外れとは言えないと思います。

輝ける栄光と惨めなる挫折…そして若年における死というモノが英雄の条件だとするならば…キューバ革命の闘士チェ・ゲバラの生き様は、正に英雄的であり、神話的であると言っても過言では無いでしょう。


この作品の前編にあたる…
『チェ28歳の革命』が、ゲバラ絶頂期の物語であるのに対して、本作は彼の挫折と絶望の物語です。

彼の革命闘争は、ボリビアにおいては“全く”と言っていいほど振るいません。
人心の掌握でつまずき、軍事的な作戦でも、おおむね失敗します。

あたかも…
キューバにおける彼等の成功が、幻であったかのような有り様でした…。


結局…
作中において、ゲバラ軍は淡々と敗北を重ね、ついに彼は呆気なく死んでしまいます。

この作品を見る限り…
彼の革命と死が、ボリビアという国において、どういう意味を持ち、何を残したのか?という事は全く見えてきません。

それらについては、殆ど語られる事なく、淡々とエンドロールへと突入してしまいます。


監督は…
ゲバラの2度目の革命を客観的な視線で冷淡に描きたかったのでしょう…。
それは見ていてよくわかりました。

しかし…
個人的な意見を述べさせてもらうなら、その辺りがイマイチでしたね。

ストーリー的に盛り上がらない上に(コチラは物語の構成上、いた仕方ありませんが…)、意義(それが、例え監督のフィルターを通した意義だったとしても…)までもがわかり難いというのは、見ていて一寸辛かったです…。


しかし…
この作品を見た後、流石の私も“ゲバラと中南米の歴史”というモノに興味が湧いたと見え、ミーハーにも関連書籍を数冊買い求めてしまいました(笑)

この作品の良し悪しは、私にはよくわかりません…。

ただ…
一人の不勉強な男に書をとらせるだけの力はあった…。
少なくとも、それだけは間違いない事実のようですね…。


評価(☆5MAX)
ストーリー☆☆☆
落ちぶれ度☆☆☆☆☆
今回のゲバラは、時間が経過する毎に、どんどん追い込まれてゆく…その様子がひどく重苦しく、息がつまりそうに感じた…これだから私は“戦争映画”って嫌いなんだわ…度☆☆☆☆☆
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視聴日 2009年2月3日


きっかけは北方謙三…
彼が自身の『水滸伝』を書くにあたって、梁山泊の二大首領のうち、宋江をフィデル・カストロ、晁蓋をチェ・ゲバラに重ねてイメージした…という話を聞いた事から、私は彼ら“キューバ革命”の英雄達に強い興味を抱くようになりました。

そして…
この興味は、かなり昔から時折、耳にする“ゲバラ”という人物や、“キューバ革命”という歴史的大事件について、私があまりにも無知であるという事実に気付かせてくれたわけで、それらをひっくるめた諸々に対する知的好奇心から、私はこの作品を見る事にしました。


物語は…
アルゼンチン出身の青年医師“エルネスト・ゲバラ”が、“フィデル・カストロ”と出会い、祖国でも無いキューバの革命戦争に身を投じ、幾つかの敗北と多くの勝利を積み重ね、当時キューバを支配していた軍事政権を倒すまで…をえがいています。

これはまた…
余所者である“エルネスト”が、革命戦士“チェ”としてキューバ人革命家達に認められるまでの過程でもあり、ゲバラの人生の中で、最も栄光に満ちた日々の物語…とも言えますね。

まあ…
主人公達が、クライマックスに向かって爆進してゆくという物語の性質上、作品としての盛り上がりもソコソコ確保されています。

そういう意味では…
感情移入しやすい作品といえますね…。


しかし…
作品を見終わった後、私が鑑賞前の目的を果たせたか?と問われれば、それは甚だ疑問です。

逆に…
『一本の映画を見たぐらいで、キューバ革命はわからない…。』
という至極当たり前の現実的認識に辿り着いただけ…というのが、正直な所ですね。

勿論…
ゲバラの魅力…当時における中南米の貧困…軍事政権の独裁…米国資本の圧力…それらに対する革命闘争の意義…等の断片的なキーワードは、ある程度拾う事ができました。

でも…
その周辺地域の歴史的な背景…人物相関図…そして何よりキューバという国の地理…等(言い換えれば基礎知識ですね…)をざっくりとでも頭に入れておかなければ、キューバ革命の理解には至らないと思いましたね。

要するに…
この作品は、ビギナーに優しい作りにはなっていない訳です。


それでも…
本作は、それなりに魅力的で、私を続編へと駆り立てるだけの力はあったようですね。

革命の英雄であるゲバラが、何故キューバを離れ、ボリビアで、如何なる最後を遂げるのかが、非常に気になります…。

興味のある方は、続編とあわせて是非どうぞ…。


評価(☆5MAX)
ストーリー☆☆☆
続編期待度☆☆☆☆☆
ゲバラについては革命の闘士という言葉だけで、屈強な兵士であるように想像していたが、重度の喘息持ちだったり、常に本を手放さないインテリだったり(医者なんだから当たり前か…) 、無知故の色々な新発見があって面白いやら、恥ずかしいやら…度☆☆☆☆☆
視聴日 2009年1月25日


当然の事ながら…
この日、3本目の作品も“鈴井貴之監督作品”です(笑)

1本目に『銀のエンゼル』を見た時には、あれだけ大勢いた観客達も…
2本目の『マンホール』では随分と減少し…
3本目の本作において、生き残りは僅かに4人という体たらくでした…。

まあ…
長丁場なので当たり前なんですがね…。
流石の私も鑑賞後は、クタクタになりましたよ(笑)


この作品は…
今日見た3本の作品の中で、
最もダークで…
最も後味が悪くて…
それでいてエンターテイメントしている…
というケッタイな1本です。

鈴井監督の“尖った感性(笑)”の部分が前面に押し出されているのが特徴的と言えますね…。


物語は…
心に大きな傷を持つ(それ故に自分の過去を消し去りたいと願う…)小学生時代の同級生3人が、あるきっかけから“記憶を消す薬”の争奪戦に巻き込まれてゆく…様を軸にして展開します。

“不可思議なアイテム”がギミックとして準備されているにも関わらず、それが超自然的な効力を発揮する事が無い…という点では『マンホール』とほぼ同一の構造を持っているわけで…この辺が“鈴井臭”とでも言うものなのでしょうかね…?

まあ…
“父に対する娘の反抗”と同じく、監督が好む主題である事は、疑い無いと思われます。


主演は…
一応、大泉洋なのですが…
“オフィス・キュー”の安田顕、佐藤重幸、音尾琢真の3人(森崎リーダーは残念ながら端役でした…)はほぼ主演クラスの扱いでしたね。

作品のジャンルは…
一応、“サスペンスとサイコホラーの中間”あたりになると思いますが、この作品をそのジャンルとして成立させていた中心人物は、主演クラスの1人である音尾琢真でした。

初めて…
この作品をDVDで見た時、私は『音尾琢真って人は、演技がうまいなあ…』と純粋に感心した覚えがあります。

その頃の私は…
北海道タレントの大泉、安田、佐藤、森崎…辺りについては、ある程度の知識があり、評価もしていたのですが、こと音尾琢真に関してだけは、完全にノーマークでした(笑)

故に、私は…
この作品ではじめて“北海道に音尾あり”と言う事実に気づかされたわけです。

そういった意味で本作は、私と音尾君のファーストコンタクト的な作品だったわけですね(どうでも良い話ですが…)。


そしてもうひとつ…
この作品の雰囲気を成立させる為に貢献していたものがあります…。

それは…
作中後半に登場する廃校です。
この物件は、廃墟として非常に良い雰囲気に朽ちた外観を持っており、まるで何かの遺跡のようでした…。

勿論…
廃墟萌えの私としては、見ているだけでゾクゾクしましたね(笑)

個人的には…
本気で、一度訪れてみたい場所のひとつです(北海道には素敵な廃墟が沢山ありますからね…)。


この作品は…
作品自体の“重苦しい雰囲気”と“強いマイナー臭”故に、合う人と合わない人があると思いますが、ハマるとなかなか面白い映画だと思います。

まあ…
当たり外れがあるので、あえてオススメはしません。


評価(☆5MAX)
ストーリー☆☆☆
重苦しさ ☆☆☆☆☆
作中に、主人公達の少年時代の回想シーンがあるのだけど、その時代が私の少年時代にドンピシャでした…キン肉マン消しゴム、スーパーマリオ、ガンプラ……本当に、何もかもが懐かしい…度☆☆☆☆☆
視聴日 2009年1月25日


この日2本目の作品も鈴井貴之監督作品です。
…だって鈴井監督作品特集なんだもん(笑)

本作では…
“平成の怪物”こと安田顕さんが主演を張っておられます。
私は、この“ヤスケン”と言うアダ名を持つ不器用な俳優さんが大好きで、彼が主演というだけでテンションが上がってしまいましたね。


物語は…
そこから願いを書いた紙を流すと、その願いが成就するという“夢のマンホール”に絡んだお話です。
まあ、都市伝説みたいなもんですね。

しかし…
この作品は、そんなファンタジックなギミックを設定しておきながら、内容は“俗っぽくありきたりな人間模様”を中心に展開してゆきます。

結局…
タイトルにこそなっているものの“夢のマンホール”と言う存在は、単なる脇役に過ぎない訳ですね…。

あえて…
この“不思議なギミック”を“万能の力を持つ魔法装置”的な使い方をせず、主人公達が最後に少しだけ変わる為のきっかけとしてのみ使用している所が、個人的には大変面白かったです。


鈴井監督の作品(私が見たのは3本だけですけど…)では、父と娘の確執というか…娘の父に対する反発というテーマが好んで使われているフシがあります。

この作品なんかは、モロに“ソレ”が物語の軸になっていますね…。

この事は…
実際に鈴井氏に娘がいる事を考えると、将来的に鈴井家におこるかもしれない“家庭不和”に対する監督の不安が、こういった主題に繋がっているのではないか?などと思ったりしました。
まあ、一寸考えすぎなのかもしれませんがね…。


全体的に…
路線はマイナーで、万人受けとは言い難いのですが、作品に漂う“不思議な雰囲気”と“後味の爽やかさ”が私は気に入っています。


評価(☆5MAX)
ストーリー☆☆☆☆
不安定感 ☆☆☆☆☆
一度、DVDで見た時も思ったのだけど、ヒロインの三輪明日美さんや良し…最初は生意気そうな小娘だぜ…とか思っていたのに話が進むにつれて、あの笑顔にコロリとやられてしまった…2回目の今日も、やはり同じシーンでコロリとやられてしまったわけで……神よ!我々は過ちを繰り返さずにはおられぬ生き物なのでしょうか…度☆☆☆☆☆
視聴日 2009年1月25日


まさか…
この作品をスクリーンで見る日が来ようとは夢にも思いませんでしたよ!
全く“鈴井監督作品特集”様々ですね(笑)


『水曜どうでしょう?』等で、北海道を中心に熱烈な支持層を持つ“ミスター・どうでしょう”こと鈴井貴之氏の監督作品です。

鈴井作品の中では、最も一般向け…かつ完成度の高い作品だと思いますね。


物語は…
北海道の片隅にあるコンビニ(ローソンです…)で展開される店長の家庭問題を扱った、小さなホームドラマが軸に据えられています。

加えて…
店に関わる“風変わりなバイト達”や“曲者の常連客達”とのやりとりが結構面白く描かれており、その様子から、地方において(北海道だけかもしれませんが…)コンビニが、砂漠におけるオアシスの如くに機能している事が伝わってきます。

ただ…
これが、監督が夢想するフィクションの“理想郷”なのか、地方における現実の姿なのかは、この作品を見ただけでは一寸判断がつきませんでしたがね…。


内容的に…
劇的な大事件が起こったりはしないのですが(なにせ、最大の山場が“停電中の蛍光灯交換”ですからね…)、意外にも最後まで感情移入して見れたのは、地味な役にこそ真価を発揮する俳優、小日向文世さんが主演であった事が大きかったと思います。

小日向さんが演じる、冴えないコンビニ店長は、娘とコミュニケーションが全く取れない状況に悩み…職場での店長としての在り方に悩み…その末に様々な決意を見せるのですが…
そのひとつひとつが、何ともショボいんですね(笑)

しかし…
その英雄的ではない(むしろ庶民的な…)、彼の小さなショボい決断が、逆に彼の人間臭さを感じさせてくれて、結構私は好きでした。


主演以外の脇役にも見所が多く、大泉洋を筆頭にした“オフィス・キュー”所属の北海道タレント達も数多く出演しており、北海道ローカル好きには堪らないボーナストラックになっています。

個人的には…
謎めいたアルバイト店員を演じた西島秀俊と店長の友人を演じた村上ショージの演技が非常に気に入りましたね。


一般向けなので、気楽に見に行ける作品だと思います。
個人的にはオススメですね。


評価(☆5MAX)
ストーリー☆☆☆☆
ローカル色☆☆☆☆☆
鈴井監督配下(笑)の“オフィス・キュー”タレント達は、大泉洋以外チョイ役だったけど、なかなか“おいしい役”をもらっていた…中でも“平成の怪物”こと安田顕さんは、短い登場シーンで、その怪物ぶりを遺憾無く発揮していた…流石はヤスケン…度☆☆☆☆☆
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